INDEX

広報 日造協 2006年12月10日 第393号

1面

全国都市公園整備促進大会
 予算編成に向け要望行う


自由民主党に税制改正要望

【樹林】
 樹木の保全に係わる新たな仕組み  日本大学 短期大学部 教授  島田 正文

2面

3面

全国造園フェステイバル 北海道から沖縄まで多彩に開催
  公園の楽しさ伝わる      東北総支部
  公園のリピーター獲得     関東・甲信総支部
  行政からの開催依頼も    愛知県支部
  次回に向け実行委設置    福岡県支部
  市民多数参加で賑わう    沖縄総支部

3面

【緑滴】
 古賀緑地建設 代表取締役   古賀 正

4面

【総・支部だより】

 ものづくりと技術の研鑽をめざして             香川県支部

 産廃等の法改正に伴い行政セミナーを開催        茨城県支部 

 

【事務局の動き】

 

【麹町箱】
 受賞の喜びよりもその過程を大事に  緑造園興業且ミ長  植原 成典

 

1面

 

全国都市公園
整備促進大会
予算編成に向け要望行う

全国都市公園整備促進大会のもよう

 全国都市公園整備促進大会が11月14日、東京・千代田区平河町の砂防会館で開催された。大会は、全国都市公園整備促進協議会と大都市公園緑地問題協議会が主催し、毎年行われている。
 大会は冒頭、藤代孝七全国都市公園整備促進協議会会長(船橋市長)が「美しい国づくり内閣が発足し、子どもたちの幸せな未来に向けて、多くの人が参加できるまちづくり、都市における緑と安全確保が求められている」とあいさつ。伊藤公介自由民主党都市公園緑地対策特別委員長が「新たな国土計画が検討されているが、国土形成は国だけでなく、地域からの提案とともに進めていく必要がある。都市に住む多くの人が自然を求めている。美しい国土、風格のある都市づくりを進めていきたい」と述べ、次いで冬柴鐵三国土交通大臣が「都市公園の果たす役割は大きく、ヒートアイランド現象の緩和や火災の延焼を防ぎ、災害時の拠点となるなどの防災機能をはじめ、国民の生活のために必要不可欠。こうした緑を次世代につないでいかなければならない」と祝辞を述べた。
 その後、藤代会長を議長に、NPOフュージョン長池の富永一夫理事長、安曽田豊・橿原市長が意見発表。指定管理者として、公園を管理運営する際の課題やこれからの公園緑地づくりについての意見を発表。
 大会決議では、伊東良孝釧路市長が、個性と魅力にあふれ、生き生きとした豊かな国民生活を育む美しい都市を実現することが急務となっている今、良好な緑とオープンスペースの確保を進めていくことが極めて重要であり、このため、都市公園の整備や緑地の保全、都市緑化を総合的かつ計画的に推進することが必要であるとし、「社会資本整備重点計画」の目標達成に向けて、都市公園整備・緑地保全等の一層の推進が図られるよう、平成19年度政府予算の編成にあたり、特段の措置が講ぜられるよう強く要望。
 @平成19年度予算において、都市公園等の整備、緑地保全及び都市緑化の推進のため、防災公園をはじめとした所要の都市公園・緑地保全等事業予算の確保
 A地震災害時に帰宅困難者が大量に発生することが想定されている地域において、帰宅困難者を支援するための都市公園の整備を推進
 B密集市街地対策を総合的に推進するための整備計画に位置づけられる都市公園について補助要件の拡充
 C快適な都市環境を形成するため、幅広い主体の参画、官民協働によって効率的に緑地の確保を行う緑地環境整備総合支援事業の拡充
 D都市公園等の整備、緑地の保全、都市緑化の推進を図るため、関連する税制措置の一層の充実
 E逼迫する地方財政に鑑み、地方債、地方交付税措置等、地方財政対策を充実――を掲げた大会決議を読み上げ、これを採択、閉会した。

自由民主党に
税制改正要望

 11月7日(火)午後3時から党本部701号室で開催された国土交通部会、国土・建設関係団体委員会合同会議の席上、国土・建設関係団体からの平成19年度税制改正要望ヒヤリングが行われた。
 当協会からは、@良好な都市環境を形成する屋敷林
・雑木林などの民有緑地を積極的に保全するため、市民緑地に係る相続税の2割評価減を、一定の要件を満たすものは4割減に引き下げること。A市町村が認定した優良な緑化施設整備計画に基づいて民間が建築物などに設置する緑化施設(認定緑化施設)に係る固定資産税の課税標準について、適用期限を延長するとともに、特例措置対象となる敷地規模要件を1000uから500uに引き下げることによって、緑化を重点的に推進していくべき地区(緑化重点地区)における緑の確保について、一層の推進を図るため、緑化施設に係る固定資産税の課税標準の特例措置の延長及び拡充を要望いたしました。

【樹林】
樹木の保全に係わる新たな仕組み
日本大学 短期大学部 教授 
                             島田 正文

   最近、自宅の向かいにあった住宅が取り壊されると同時に、樹高5〜6mのサクラやカキ等の庭木が伐採され、新たに4戸の建て売り住宅が建設された。おきまりのミニ開発である。自治体等において、様々な対策が取られているものの根本的な改善には至っていないのは周知の通りである。
 東京都江東区では、平成6年に「まちなみ景観形成のための中高層建築物等に関する要綱」、平成10年に「都市景観条例」を定め、延べ面積千u以上の中高層建築物、工作物、広告物、区画形質の変更、みどりの移植・伐採等については景観計画の届出を義務付けている。とりわけ、1万u以上の大規模建築物については、都市計画、建築、建築・都市計画史、色彩、環境デザイン、緑化、法律、そしてランドスケープの専門家から構成される都市景観専門委員会の場に、建築主と設計者に出席を求め、景観配慮事項に関する議論をもとに改善意見要望書を送付するとともに再協議も含めた協力を求めている。また、この専門委員会は毎月1回のペースで開催され、新規物件のみで大規模建築物等については共同住宅や倉庫等を中心に年間約20数件、中高層建築物等が約100件程度について対応が図られている。
 同区では、別途「みどりの条例」による敷地や建築物等の緑化に関する指導や助言を行っているが、景観の側面からも、ランドスケープや緑化に関して、特に周辺敷地景観との調和、樹高5m以上の高木植栽、接道部を中心とした敷地内での緑化面積の拡充や接道部での街路樹的植栽、角地や入り口部分でのシンボルツリーの植栽、花木や黄紅葉樹木、実のなる樹木の植栽、駐車場内の緑化、立体駐車場の緑化、敷地フェンス道路側への生垣の配置、屋上・壁面の緑化、運河沿いの緑化や運河への敷地内における緑道等によるアプローチの確保、既存樹木の積極的な保全、やむを得ず伐採する場合でも当該敷地内でのチップ化による資源循環等々、様々な視点からの要望を行ってきており、その成果は少なからず上がっているものと思われる。
 このような中で、さらに検討・改善すべき点は多々あるものの、同区に限らず、やむを得ず伐採されゆく高木等の樹木と、他方での新規植栽予定のそれとの地域情報の一元化が図れないだろうか。既存樹木の保全に関する根本的な解決方法ではないが、情報化が進んだ今日、土地や維持管理等が必要ないわゆるグリーンバンク制度とは異なる新たな仕組みが考えられるのではないか。その結果は、生命ある樹木を守り、「もったいない」精神にもつながるものと思われる。

2面

全国造園フェステイバル
北海道から沖縄まで
多彩に開催

  「花と緑で 美しい 日本を」テーマに緑の大切さ、造園建設業の仕事の役割を市民の皆様に知ってもらうことを目的に11月3日から5日にかけて全国84ヶ所で「全国造園フェスティバル2006」を開催しました。
 このイベントは今年が都市公園法施行50周年という節目の年であったことを切っ掛けに日造協ビジョン21の具現化のひとつとして、環境と景観の時代である21世紀に求められる街づくり、地域づくり、美しい国づくりに素晴らしい造園の技術を生かすべきことを、多くの市民の皆様に理解していただこうと企画したものです。
 そのため、来年以降も市民の皆様に造園建設業を理解し、支援していただくために継続してイベントを実施して行くこととしています。
 今回は、関東総支部の大井ふ頭中央海浜公園で行われたイベントがNHKの全国ニュースとして放映される等地方のTVや多くの新聞にも取り上げられ、造園建設業にとって非常に効果的なイベントとなりました。これは、会員の皆様が全国で一斉に取組んでいただけたことが、マスコミサイドに評価された結果だったと思います。
 10総支部で開催されたイベントの中から東北、関東、中部、九州、沖縄総支部の実施概要を紹介します。

全国造園フェステイバル続き
公園の楽しさ伝わる
             東北総支部

パネル展示には多くの人が見入っていた

 

  日造協のアイデンティティを高めようとの本部からの提案で、東北は冬期に向う時期と年間行動計画に割り込む行事で各支部とも実施に難航したが次のとおり実施した。
 ●青森県支部は、青森市三内丸山遺跡公園にて花苗、球根、花と野菜のタネ配布。
 ●岩手県支部は、盛岡市内丸緑地にて園内落葉清掃、造園相談、公園利活用アンケート、花と野菜のタネ配布。
 ●宮城県支部は、国営みちのく杜の湖畔公園にて記念植樹(紅白のしだれ梅5本)、花苗植え(入園者からパンジー苗200本花壇に植付体験)、花苗(シクラメン800個)配布、花と野菜のタネ配布。
 ●山形県支部は、山形市双月児童遊園地にて園内高木剪定実演(高所作業車使用)、庭園管理・造園相談、花と野菜のタネ配布。
 ●秋田県支部は、秋田市県立小泉潟公園にて菊花のモニュメント建立、パネル展示、花と野菜のタネ配布――を行った。
 特に、パネル展示は、秋田県支部が秋田県造園協会とともに市民を主体とした公園の利活用の一環として、平成8年から県立北欧の森公園で「フローラル、フェスタin北欧の杜」を開催しており、これは市民自ら考え、企画実行するという真に新しい公園の利活用で花と緑に関連する様々な趣味や芸術等の活動をしている個人、団体を中心に参加しており、これらの活動状況パネルと、今年から指定管理者制度に移行した小泉潟公園の日本庭園での音楽コンサート、講演会、パークセンターを利用しての市民の展示会や体験:教室、多目的広場での子供たちの遊ぶ様子等のパネルを展示した。
 開催期間中は天候にも恵まれ小泉潟公園来園者延べ5000人の方々がパネルにも見入っておりました。              (事務局長 飯沢 幸雄)

全国造園フェステイバル続き
公園のリピーター獲得
        関東・甲信総支部

NHKのインタビューに答える参加者

 関東・甲信総支部では、国営ひたち海浜公園(茨城県)をはじめ、9都県、22会場でイベントを開催。
 このうち、文化の日の11月3日に都立大井埠頭中央海浜公園では、スポーツの森管理事務所前を中心に、花苗や種、完熟堆肥のプレゼント、公園で見つけた木の実などでのおもちゃづくり、プランターへの花苗の植え付けを実施した。
 特に、花苗の植え付けは、十数種類が用意された花苗を、参加者が自由に選んでプランターに植え付けるもので、担当者の案内を聞きながら、思い思いの花苗、最後に自身のニックネームなどを書き込んだ名札をつけて完成。また、出来上がったプランターは作者と一緒に、日造協の活動や公園のできるまでを解説したイベントの開催案内パネル前で記念撮影され、その場でプリント。当日の参加記念として好評となっただけでなく、プランターはその後も管理事務所に飾られ、ちょくちょく様子を見に来たいと公園のリピーターを増やす格好のイベントともなった。

全国造園フェステイバル続き
行政からの開催依頼も
           愛知県支部
花の植え付けなど公園の美化活動も行われた

 中部総支部では、岐阜、静岡、愛知、三重で開催され、このうち、愛知県支部は11月5日、名古屋市中区内「西大須公園」をメイン会場に、支部会員企業26社共同で、名古屋市内6カ所及び豊橋、豊田においても同日に開催致しました。
 開催当日は、メイン会場にて高村副会長、赤崎支部長が参加者の皆様に対し、イベントの趣旨説明や御礼を申し上げ、続いて公園内のゴミ拾いを愛護会の方々と我々会員企業とで行い、プランターに様々な花を植え付けるなど、公園の美化活動を行いました。他にも園芸相談や管理方法の説明など僅か2時間足らずの短い時間でしたが、充実したイベントとなりました。
 この度のイベントの進め方としては、準備期間の無い中、会員企業の方々にイベント開催の趣旨説明を行い、理解と協力を求めることから始まりました。限られた準備期間で、いかに効率よく行政・市民の皆様に協力と賛同を得て開催にこぎ着けるかを、執行部にて話し合いながら進めて行きました。
 まずは公園利用について名古屋市や各市町村に協力をお願いし、続いて各公園管理者に地元の愛護会や町内会及び子供会を紹介して頂きました。
 三連休の最終日ということもあり、多くの市民の方々への参加呼びかけは難しく、街区公園においては、それぞれの愛護会による年間スケジュールも決まっており、急な呼びかけに対して、あまり良い返事をいただくことが出来なかった開催箇所もあった中、それぞれの会場責任者の熱意により、次第に参加者の皆様からも様々なご提案やご意見を頂戴しながら開催できたことは、地元の方々の公園に対する想いに触れることができる良い機会ともなり大変貴重な体験となりました。
 主観的な感想を述べさせて頂くと、準備を進めながら様々な疑問が生じたことは否めません。「誰のためのイベントなのか」「日造協のPRとして有効なのか」「一般市民の方々は、我々造園業界に対してどのような感覚をお持ちなのか」。
 市民の方々にとって公園の存在意義はそれぞれだと思います。「都市公園法の施行50周年連動企画」と言っても我々会員や行政主導の話であって、一般参加者には、伝わりにくい趣旨だったように思えます。このような様々な疑問や問題点を感じ、考えさせられました。
 しかし、「市民との協働」というテーマに基づき、一緒にイベントを行い、喜んで頂けたことは、支部や会員企業にとっては貴重な体験となり、今後恒例事業として続けて行く事に対し意義を見出せたと思います。
 最後になりますが、参加者の方々より「来年もお願いしますね」と声をかけて頂いたり、開催直前に「某公園でもイベントを開催して頂けないか」と行政機関から問い合わせがあり、残念ながら丁重にお断りしたような事例があったことも御報告致します。
 「来年は、うちにも是非お声をかけて下さい」とおっしゃって頂いたことに、大変勇気づけられ、嬉しく思いました。            (事務局長 奥村 誠)

全国造園フェステイバル続き
次回に向け実行委設置
            福岡県支部
イベントのもようは夕方のニュースでも放映された

 九州総支部では、7県全てで様々な催事が行われ、福岡県支部では、県内7箇所で開催されました。福岡地区3箇所、北九州地区2箇所、筑豊地区1箇所、久留米地区1箇所での同時開催となったわけですが、当日は幸いにも爽やかなとても良い天気で、各会場とも多くの会員と市民の参加のもと無事に終了でき、準備を進めてきました県支部事業委員及び公園指定管理者業者も何はともあれ、ほっとしているところです。
 実のところ今回は、初回でもあり準備期間も費用も少ないなかで、まずはやってみようという手探り状態のスタートだったにもかかわらず、福岡県支部会員の約90%の参加が得られたことは特筆すべきことと思われます。各会場とも様々な問題点や反省点はありましたが、これらは来年の課題として受け止めることとし、支部会員がこのフェスティバルで団結できた点は、別の意味で評価できるような気がしています。
 ここで、開催地のひとつでありました天神中央公園でのフェスティバルの様子を紹介します。
 天神中央公園は名前のとおり、福岡市の繁華街天神の中央に位置し、福岡県庁の跡地を都市公園として平成元年に開園しております。広さは約3万1千uあり、中央に広大な芝生広場をもつ数少ない都会のオアシスとして市民に親しまれている公園です。また開催場所は福岡市役所の横であり、屋上緑化で有名なアクロス福岡の正面という好立地での開催となりました。
 当日、天神中央公園ではマスコミの取材も行われ、花と緑”美しい町並み“をという題目で、 夕方のNHKニュースで映し出されました。ニュースでは「花と緑で美しい日本を!」と書かれたお揃いのジャンパーを着た20数名の県支部会員が、色とりどりのパンジーやビオラを多くの市民にプレゼントしている公園での奮闘ぶりが映し出され、また会場での和やかな雰囲気や木下九州総支部長のインタビューのなかで「家庭でも花を飾ってもらい美しい町並みをつくってほしい」という言葉が紹介されました。
 今回のフェスティバルを機会に福岡県支部としては、事業活動の一つとして来年度早々より実行委員会を結成し、会員企業が参加しやすく、地域住民にどのようにアプローチしていくのかを検討しようと考えております。
                             (事業委員長 山本 和美)

全国造園フェステイバル続き
市民多数参加で賑わう
            沖縄総支部
多くの児童がロープの結び方を体験した

 

 

 沖縄総支部では、11月3日から5日にかけて造園フェスティバルを開催。秋も深まり過ごしやすい季節となった県庁近郊の那覇新都心の「黄金森(くがにむい)公園」において実施されました。このイベントは地域における憩いの場としての都市公園を舞台に、地域住民に造園技術に親しんでもらい、かつ人々の暮らしに息づく景観、環境を考えたまちづくり地域づくりに、造園の技術が生かされていることへの理解を深めようとする事を目的として行われたものです。
 開催当日は、文化の日にあたり、会員はもとより、那覇市の職員をはじめ地域で緑化活動を行う泊みどり会、泊小学校の児童らが多数参加しました。
 開会に当たり、市来総支部長から「みんなが生き物と仲良く生きていくことができる場を作ったり、まちの緑が元気でいられるように工夫することが私たち造園の仕事です。本日のイベントは、造園の技術がどのようなものか楽しみながらみなさんに知ってもらおうというものです。花と緑にあふれた美(ちゅ)ら島づくりを皆んなで進めていきましょう」と挨拶があり、その後に黄金森公園内においてホウライカガミ、トウワタ等の植樹や、フラワーポットへの花の植栽が行われました。ハッピ衣をまとった会員らがスコップで植栽用の穴を掘り、植栽の技術的な実践指導を行った後、児童らが苗木を丁寧に植え、今後の育成を見守ることになりました。
 続いてパネル展示により造園業の仕事や都市における緑の大切さを参加者へアピールし、理解を得ました。ひき続き行われた「ロープ結び教室」は、交差させた竹垣をしっかりと固定するロープの結び方を会員らが教えるというもので、多くの児童が実際に体験して指導を受けました。「難しい」と苦労する児童もいましたが、教えてくれる会員の手元を熱心に見つめ、プロの技術を学びました。
 最後に、参加者全員で公園周辺のゴミ拾いを行い、閉会となりました。イベントには児童らの父兄や地域住民多数が参加し、造園・都市緑化をアピールする有意義なイベントとなりました。            (事務局長 金城 和雄)

3面

【緑滴】
古賀緑地建設 代表取締役
              古賀 正

 

 「国家の品格」という本がベストセラーになりました。日本、日本人を見直す、という意味では素晴らしい本だと思います。では、人格や品格を形づくる中核となるものは何でしょうか。それは皆さんもご承知の通り『徳』です。徳を備えた人が人格者であり、徳を備えた国が品格のある国だと思います。
 しかし、残念ながら今起きている事件や犯罪を見聞きすると、なんともいえない気持ちになります。少しでも、品格のある日本に戻る為にはどのようにすればいいのでしょうか。この『徳』を身につける、ということが一つのキーワードになると思います。とはいえ、「徳とは何ぞや」といわれましても、人それぞれ解釈は違います。「徳を身につけるには具体的にどうすればよいか」を考えてみました。
 皆さんは物事の判断基準にされているものはなんでしょうか?色々あるとは思いますが「人間としてやっていいこと、いけないこと」という善悪の基準が規範ではないでしょうか。
 「会社にとって正しいか正しくないか」ではなく、また、「私にとって正しいか正しくないか」でもなく、「人間として正しいか正しくないか」その一点で判断する。このように子供の頃に教わったプリミティブな倫理観、道徳観を根幹におくことではないでしょうか。
 先ほど、「徳を備えるためにはどうすればよいのか」と申し上げましたが、難しいことではないのです。このように、人間として正しいことをして、やってはならないことをしない、という単純なことなのです。
 徳をさらに簡単にいえば、正直である、誠実である、努力家である、常に感謝の心を忘れない、他を思いやるやさしさを持っている、勇気を持っている、ウソをいわない、騙さない、欲張らない、威張らない、人の悪口をいわない、不平不満をいわない、というようなことなのです。たったこれだけのことです。それを知っているだけではなく、身につけ、日常生活のなかで実践している人、そういう人が「徳を備えた人」なのだと思います。
 しかし、人間として正しい事をするというのは簡単に出来そうに思えますが、実際は、なかなか実践できません。それを実践できる人が「徳を備えた人」つまり「すばらしい人格を持った人」なのです。ここで、明治維新の偉人の一人である西郷南洲(隆盛)から学ぶべき出来事を一つご紹介します。
 西郷は、明治維新の前、島津公の逆鱗に触れ、奄美大島、沖永良部島という離れ小島へ流されました。西郷は大変な読書家でしたので、そこにたくさんの書物を持ち込み、勉強していたといいます。また、その牢の中から島の子供たちに学問を教えていたといいます。その時のエピソードが残っています。 子供たちが集まって勉強をしている時に、西郷が質問をしました。
 「おい、おまえたち。一家が仲睦まじくしていくためにはどうすればいいと思う」
 子供は西郷から陽明学など、色々な教えを受けていますから、賢い子がその質問にすらすらと答えました。
 「はい。君には忠義を、親には孝を、兄弟は仲良く、夫婦は仲睦まじくしていくことです」
 「うむ、それは間違いではない。しかしそうはいっても、それを実行することはなかなか難しい。それではどうしたらいいのか、それは簡単なことだ。家族のみんながそれぞれ少しずつ、自分の欲を抑えればよい。そうすれば睦まじくしていける」
 美味しいものがあれば、家族のみんなで分けて食べる。楽しい事があれば、みんなで楽しむ。悲しいことがあれば、みんなで悲しむ。これは家族だけでなく、近隣の人たちとの間でも同じです。つまり、自分のことだけを大事にしてしまうことが問題であり、みんなが自分の欲を少しずつ抑えれば仲睦まじくしていけるのです。
 一家が仲睦まじく暮らす方法を難しい言葉でいえば、色々な答えがあると思いますが、西郷はひと言で「おまえさんの欲を少し抑える」ことなのだといいました。それなら、子供でも大人でも実行できるわけです。このように一見難しいと思えることも、プリミティブな事を愚直に実践していけばよいのです。
 リーダーとして大事なことは人格者であることだと申し上げましたが、その人格者とは何かといえば、徳を備えた人です。しかし、徳といわれても難しい。そこで、子供の頃、我々が両親から教わったようなプリミティブな教えを実践していくことは、人間を磨いていくことにもなります。
 しかし、実際には、これはなかなか難しいことで、私もそうありたいと思いつつも、十分にはできていません。私は、そうなりたいと人一倍強く願っているだけでも良いのではないかと思っています。
 以上、稲盛和夫、京セラ名誉会長から教わった事をまとめてみました。

4

【総・支部だより】
ものづくりと技術の
研鑽をめざして
             香川県支部

技能五輪 全国大会のもよう

 四国では初めての「技能五輪全国大会」が、(10月20日〜10月25日)サンメッセ香川を主会場に、他13会場で開催されました。 
 造園部門には、香川県から4組8名の選手が参加し、金賞、銅賞、敢闘賞をそれぞれ受賞しました。
 3年前から他会場の視察をふくめ、香川大会にむけて準備を重ねてきました。昨年より土、日を返上して、繰り返し基礎練習に取り組んできました。
 昨今、公共工事中心で、若い人たちが本来の造園技術を習得する機会が少ないなか、目標をもって勉強する体験が出来たことは、自信につながったのではないでしょうか。
 金賞受賞者は、年齢制限のため世界大会には参加出来ないそうですが、後輩の人達にこの経験を伝えていってほしいものです。
 また、11月3日には、「全国造園フェスティバル」を、国営讃岐まんのう公園中央エントランス広場にて、まんのう公園工事事務所のご協力をいただき、まんのう公園管理センター、県造協との共催で、都市公園法施行50周年のアピールと、苗木(1500本)の無料配布を行いました。準備期間が少ない中、会員企業の協力をうけ、日本庭園の作成、大型プランターを用いての修景、緑化相談等行い、来園された人たちには楽しんでもらえたのではないでしょうか。
 協会を取り巻く環境は、日増しに厳しくなってきますが、これらのボランティア活動を通して新たな事業への展開に結びつけてゆけるよう、県造協共々一団となって進めて行きたいと思っています。       (事務局長・木村 英二)

産廃等の法改正に伴い
行政セミナーを開催
            茨城県支部

(社)茨城県産業廃棄物協会の萩谷良夫参与を講師に迎え開催
水戸市の造園会館には50人が集まり熱心に聞き入った

 茨城県では、去る9月22日に環境問題関連で「厳しすぎる廃棄物処理法の欠格要件」と題して行政セミナーを開催しました。
 平成9年に「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律」が成立して以来、違反行為の罰則は強化されてきておりますが、今回は環境省が平成17年に新たに各都道府県に通知を出した「行政処分の指針について」を主題として6茨城県産業廃棄物協会に講義をお願いしました。
 その講話の一部を紹介しますと、「通知の狙いは悪質な産廃業者の排除としているが、善良な会社経営を行っていた場合であっても、経営役員が本業の産廃業に関係のない私的な不法行為(傷害事件や暴行事件での有刑、スピード違反での有罪等)を行った場合は廃棄物処理法の欠格要件に該当することとなり、産廃業従事が禁じられ、産廃業許可の取消しや建設業の取消しになるなどの大変厳しい内容になっている」との事でした。
 具体的な例として欠格要件については、「法律で定める役員はすべて対象になり、法律で定める役員とは会社の役員だけでなく法人に対し多額の資金を有し、役員と同等の支配力を持つ者も該当することになる。また、違反を起こした会社の役員を受け入れた場合には、退職日から60日間は前の会社での責任を負う形になり、欠格対象者の役員がいることになる。さらに、刑の終了から5年を経過しない者の場合も同様」など、数々の取消し要件事例発表があり、多種多面的で細やかな内容でした。
 出席者は50名、講義時間は2時間30分程度でしたが盛況のうち終わり、行政処分の指針については、造園建設業界においても関係するところでありますので、セミナー参加者は身近なことで他人事では済まされない切実な問題であると認識を新たにした感想が多く、有意義な研修会として終えております。
                       (事務局長・小松崎 武男)

【事務局の動き】

 【11月】
 1(水)・ 技術委員会・施工技術部会
      ・基幹技能者制度推進協議会土木系分科会
 2(木)・ 技術委員会・正副委員長会議
      ・建設雇用改善推進月間の集い
 3(金)〜5(日)・「全国造園フェスティバル2006」
 6(月)・ 総務委員会
    ・広報部会「広報日造協」編集会議
 7(火)・ 自由民主党へ税制度について要望
 9(木)・ 意見交換会・北海道総支部
    ・ 建設産業専門団体連合会全国大会
10(金)・ 入札契約制度対応分科会
14(火)・ 全国都市公園整備促進大会
15(水)・ 建設産業専門団体連合会総務部会
           ・ 危険性有害性マニュアル作成ワーキング委員会
16(木)・ シンポジウム「新時代の公園づくり」造園・環境緑化産業振興会
17(金)・ 技術委員会・樹形再生テキスト編集会議
          ・ 資格制度普及分科会
          ・ 近畿総支部役員連絡協議会
20(月)・ 総務委員会・財務部会
          ・ 技術交流会(静岡県支部)
21(火)・ 技術委員会・企画開発部会
          ・ 基幹技能者制度推進協議会土木系分科会
25(土)〜12/1(金)・国際園芸博覧会と公園緑化事情視察(タイ国)
27(月)〜28(火)・造園基幹技能者認定研修会(佐賀県)
【12月】
  4(月)〜5(火)・7(木)8(金)・植栽基盤診断士実技試験(東京)
  5(火)・ 正副会長・常設3委員長合同会議
          ・ 造園団体連携特別委員会
          ・総支部・支部長合同会議
 6(水)・ アクションプログラム推進等特別委員会
 7(木)・ 「広報日造協」編集会議
          ・総務委員会・企画部会
12(火)・ 広報日造協新春座談会
13(水)・ 事業委員会(在京)
14(木)・ 建設系CPD協議会
18(月)・ 植栽基盤診断士認定審査委員会
19(火)・ 建設産業専門団体連合会理事会
20(水)・ 入札契約制度対応分科会
          ・基幹技能者制度推進協議会土木系分科会
22(金)・ 技術委員会・街路樹樹形再生テキスト編集会議

【麹町箱】
受賞の喜びよりもその過程を大事に
緑造園興業且ミ長  植原 成典

 「未来へと 技のかけ橋 香川から」をキャッチフレーズに、ものづくり王国・日本の次代を担う若者技術者が香川に集まり、日頃の成果を競う「2006技能五輪 アビリンピックin 香川」が開催され、10月21日、22日の両日、第44回技能五輪全国大会の造園部門が高松市内のサンポート会場で開催され、全国から2名1組の25チームが参加し、その技能を競い合いました。
 当社からも若い2名の選手が出場しました。まだ、経験3年足らずの21歳の社員ですが、何とか課題を成し遂げたようです。会社としては敢闘賞でもと思っていましたが、結果的に銅賞を受賞しました。この受賞までの過程が選手達にとって一番重要なことであることを理解してほしいと考えています。1年余りにわたる訓練を指導してくれた方々、アドバイスしてくれた諸先輩、訓練の時間を与えてくれた同僚・先輩達に感謝の気持ちを忘れないようにしてもらいたいものです。
 自身自ら考え、努力し、成し遂げることにより自分本来の仕事の意味を理解してくれることが、会社にとって大きな収穫であると思います。
 出場に向けての技能の習得、習熟を図りいかなる状況にも対応できる知識、技能水準の向上を図る訓練も大会の制作課題をこなすためだけのものではなく、今後の仕事の上で必要不可欠なものです。この訓練で学んだことを生かすことが今後の造園業界を支える力となるのではないかと思います。若い2人にとって、今回の大会出場は、いろんな意味での大きな財産であり、会社にとっても大きな財産でもあります。また、このような技能者を育てることが、会社の責務であり、社会的責任でもあると思います。
 いま、造園業界では、熟練技能者の高齢化によるリタイヤや若年層の不足などにより、優れた造園技能の伝承が危惧されていますが、競技中、高校生ぐらいだったと思いますが、制作過程を熱心に見ているのが見受けられました。競技者の後輩だったのか、彼らはどのような気持ちで見ていたのか、何らかの感動を与えることができただろうか、その気持ちを知ることはできませんが、将来この業界に来てくれるだろうかと、小さな期待を抱きました。
 このような、技能大会の機会をを数多く与え、今の若者に技能の伝承をする意味で、また、造園への興味を抱いてもらうためにも、その必要性を痛感しております。
 最後に、この競技に出場した選手全員に、中国最古の詩集詩経から“切磋琢磨”
という言葉を贈りたいと思います。