HOME > 協会案内 > 日造協が目指す緑の景観・環境「文化・技術の継承と向上」

文化・技術の継承と向上へ

「造園」ってなに? 緑の技術にを担うスペシャリスト

 「造園建設業」といって「?」と思われる方も少なくないかもしれません。「庭師」「植木屋」といった方がイメージが浮かびやすいかもしれません。 造園建設業は、そうした伝統的な職や技術、そして日本庭園をはじめとする日本独自の文化を踏まえながら、近代において建設業の1分野を築いています。

 日造協は、伝統的な庭園文化、園芸文化や知識の継承と普及を図るとともに、新たな時代に対応した技術の研究・開発、 こうした技術を担うスペシャリストの育成、未来を担う人材の育成にも取り組んでいます。

 さらに、より良い環境づくりや保全を図るため、「造園施工管理技士」や「街路樹剪定士」「植栽基盤診断士」などの資格取得の支援、資格の認定を行っています。

造園は、伝統的な職や技術を継承しながら、建設業の1分野を築いています

文化・技術を受け継ぐスペシャリスト・ゼネラリスト

 造園工事に携わる技術者は、基本となる植栽技術、植物や植栽基盤の診断技術、移植技術、景観・修景技術、動植物に関する総合的な知識が不可欠であり、 伝統的な作庭技術に支えられた芸術性・意匠性などの素養も必要です。

 また、従来の都市公園を中心とした技術・技能だけでなく、近年は屋上緑化、壁面緑化、人工地盤上の緑化、インテリアランドスケープなどの需要の増加、 河川整備における自然型工法の導入など、 これまで以上に幅広い知識や経験を有する技術者が求められています。

 公園緑地の計画・管理についても、市民と協働して行う場面が増加し、深い知識やコミュニケーション能力も要求されるようになっています。

 さらに、造園は人々の身近な生活に密接に関係し、スペシャリストであるとともに、社会のニーズを掴み、倫理を遵守するゼネラリストとしての資質も求められています。

 日造協では、各種資格の認定や取得促進をはじめ、継続的な教育「造園CPD制度」の活用にも取り組み、文化・技術を受け継ぐ、スペシャリスト、ゼネラリストの育成に努めています。

樹木の移植技術をはじめ、さまざまな専門知識や経験を活かす
スペシャリスト、ゼネラリストが活躍しています

伝統技術の継承と最新の研究・開発を推進

 美しい景観や豊かな環境をつくり、守るためには、造園の伝統技術を造園建設業全体で継承し、活用することが大切です。 このため、職人によって古来から伝えられてきた日本独自の造園技術や知識を継承するため、その研究や取りまとめを行っています。

 また、伝統技術だけではなく、大型街路樹の管理手法など、新しい造園技術の研究・開発にも取り組み、造園技術の向上、普及を進めています。

日本庭園の技術・芸術性は世界でも高く評価され、その思想も見直されています

専門家の育成と独自の資格認定にも取り組む

 造園建設業界では、緑のスペシャリストの育成に力を入れています。「街路樹剪定士」「植栽基盤診断士」や造園工事に関する高い専門知識を有した 「登録造園基幹技能者」の育成や認定は、こうした取り組みの一環です。

 さらに、さまざまな講習会、研修会を定期的に開催し、最新の知識・技術の修得や、より高度な専門技術の向上に力を入れています。

「街路樹剪定士」と「植栽基盤診断士」のイメージ

未来を担う人材の発掘と育成に向けて

 日造協では、「全国造園デザインコンクール」を1974年から実施しています。コンクールは、将来の造園建設業を担う人材の発掘、育成を目的に、 文部科学省、国土交通省、NHKなどの後援、関係団体の共催で毎年開催。造園にかかわる企画力、デザイン力、設計技術力などを競い、さらなる能力の向上を目指します。 コンクールは、造園家を目指す人々が業界と触れ合う機会を提供するコンクールとして知られ、毎年多くの応募者を集めています。

コンクールに応募された作品と受賞者と関係者による記念撮影のようす
コンクールに応募された作品と受賞者と関係者による記念写真

日本の文化や技術を世界に発信、交流を促進

 日造協は国際園芸家協会(AIPH)の日本代表として、国際園芸博覧会の開催などに協力し、海外における環境緑化の先進事情の調査・研究などを目的に、 国際公園レクリエーション管理行政連合(IFPRA)ジャパンの会員としても活動しています。

 さらに、世界的にもトップレベルにある日本の造園技術を活かした海外での庭園建設、街路樹剪定技術の講習会への講師派遣や海外視察などを通じて、諸外国との交流を積極的に進めています。

国際会議のようす
日造協が講師を派遣して行った海外での技術研修のようす
国際会議のようす 日造協が講師を派遣して行った
海外での技術研修のようす

専門技術だけでなく、雇用や働く環境の改善も

 雇用・労働環境の改善のためのさまざまな施策の中で、造園建設業界で働く人々が良好な環境のもと、能力を発揮できるような現場の労働環境づくりに努めています。

 また、高齢者、女性技術者が働きやすい環境の整備や雇用促進にも力を入れています。

 さらに、事故のない安全な職場環境を保つため、「造園安全衛生管理の手引き」「労働安全・衛生ポスター」「造園工事業者のための危険性・有害性等の調査標準モデル」の作成、 協力を行うなど、安全管理能力、安全への意識向上にも努めています。

安全な作業を行うための備品など
「造園安全衛生管理の手引き」など、さまざまな関連図書
安全な作業を行うための備品など 「造園安全衛生管理の手引き」など
さまざまな関連図書
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