HOME > 協会案内 > 日造協が目指す緑の景観・環境「美しい景観・潤いある街へ」

美しい景観・潤いある街へ

美しい空間…造園技術が生み出すさまざまな空間

 造園建設業が担う空間づくりは、あらゆる場所に及びます。身近な個人のお庭、花壇から、マンション・ビル等の外構、近所の公園、街路樹…。
 そして、ちょっと大きな公園やショッピングセンターや動物園などの緑・花修景、野球場やキャンプ場などの整備にも造園建設業が携わり、ゴルフ場や庭園の壮大な緑も同様です。
 さらに、河川の護岸や高速道路の緑化、パーキングエリア等の修景も造園が手掛ける施設の一つです。

 近年は、屋上緑化や壁面緑化など、特殊な空間での緑化もこれまで以上に進められており、単に植物などを導入した緑化を行うだけでなく、その土地の産物、気候なども取り入れ、地に根ざした空間づくりを行っているのが、造園建設業です。

 古くは、庭園づくりにも借景として、背面の山々を取り入れるなど、限られた空間の魅力を周囲の状況も踏まえて、最大限に発揮させるのが造園の技術です。

花広場/国営武蔵丘陵森林公園(埼玉県)
アクロス福岡(福岡県)
花広場/国営武蔵丘陵森林公園(埼玉県) アクロス福岡(福岡県)
法面植栽/国営滝野すずらん丘陵公園(北海道)1
法面植栽/国営滝野すずらん丘陵公園(北海道)2
法面植栽/国営滝野すずらん丘陵公園(北海道)

美しい景観…造園空間が生み出す潤いある街

 造園建設業の空間づくりは、美しい景観づくりにつながっています。特定の空間だけを修景するのではなく、周辺との調和をはかり、一体的な空間・景観を生み出していくのも造園の仕事です。

 点から線、線から面へと、1つの公園を街路樹などで結び、面へとつながりを持たせていこうとするのも造園の考え方の一つです。こうして美しい空間を景観とすべく、造園の技術や知識が 活かされています。

 「景観」には、さまざまな考え方があり、市町村や都道府県では、1960年代から景観に関する条例などがつくられはじめましたが、国土交通省(当時・建設省)は、 1981年に「うるおいのあるまちづくりのための基本的考え方」を示し、1987年に「都市景観形成モデル都市制度」を創設。その後、1990年に「うるおい・緑・景観モデルまちづくり」を掲げ、 2003年の「美しい国づくり政策大綱」に基本法の制定などが盛り込まれ、2005年に景観法(景観緑三法)を制定し、良好な景観 が国民共通の資産であると明記し、条例などの取り組みに法的な裏付けがなされました。

 そして、景観緑三法といわれるように、景観整備において、緑は重要な役割を果たしており、造園建設業が生み出すさまざまな空間は、単に美しいだけではなく、緑の存在により、さまざまな生きものが集い、潤いある環境を生み出しています。 こうした潤いある環境を生み出し、育む知恵や技術は、国立公園や国定公園などの自然景勝地から、ダムなどの開発地、里地里山、農山漁村の景観にも活かされ、過密化し、人工物等であふれる都市においても、さまざまな手法を用い、潤いのあるまちづくりを進めています。

都市景観の基軸となる街路樹1
都市景観の基軸となる街路樹2
都市景観の基軸となる街路樹
里山や農山漁村の景観保全も造園建設業の取り組みの一つです1
里山や農山漁村の景観保全も造園建設業の取り組みの一つです2
里山や農山漁村の景観保全も造園建設業の取り組みの一つです。

美しい風景…造園の歴史と知恵、思想が育むもの

 「景観十年、風景百年、風土千年」と言われます。美しい空間を十年保ち続けることができれば、美しい景観になり、美しい景観が百年続けば、 美しい風景となり、それが地に根ざせば風土となるという考え方です。

 美しい空間をつくり、育み、美しい景観を形成し、さらに保全し、美しい風景をめざしているのが造園建設業です。そもそも、造園の原点ともいえる庭づくりは、 自然を手本とし、地域の気候や文化を取り入れてきた歴史があります。 これらを再現するための知恵と手法が造園の技術で、時間とともに成長する樹木の変化、石や岩が苔むし、自然に馴染んだ状態になることを最初から考えたものづくりを行ってきました。 この時の流れを踏まえた造園の思想が美しい風景づくりにつながっているのです。

造園建設業は、自然を手本として、地域の気候や文化に配慮した空間づくりを行っています
造園建設業は、自然を手本として、地域の気候や文化に配慮した空間づくりを行っています
造園建設業は、自然を手本として、地域の気候や文化に配慮した空間づくりを行っています

理想の街をめざし、地域や社会と連携

 美しい景観・豊かな緑の形成を促進するため、2005年6月1日に施行された景観緑三法に基づいて、日造協は、静岡県から良好な景観形成のための業務を適切に行う景観整備機構の指定を受けるなど、 地域で美しい景観づくりのための活動を実践する団体として、さまざまな取り組みを進めています。

 さらに、造園建設業は、美しい景観をはじめとする理想の街をめざし、国や地方公共団体、NPO、市民などと連携を進め、日造協では、「花の万博」など国際園芸博覧会への参加や「緑化フェア」などの地域や社会と連携したイベントやキャンペーンを主催、共催しています。

 中でも、日造協が中心となって全国で一斉に開催する「全国造園フェスティバル」は、オリジナルティにあふれ、地域に根差した地元造園企業がさまざまなアイデアを出して実施。ユニークなイベントとして注目を集めています。

都市緑化キャンペーンのようす
環境教育にも協力しています
都市緑化キャンペーンのようす 環境教育にも協力しています

美しさを保つために…適切な維持管理

 美しい空間や景観を保つためには、適切な維持管理が欠かせません。 日造協では、こうした景観の整備や保全のため、緑のスペシャリストの育成に力を入れ、 「街路樹剪定士」や「植栽基盤診断士」、造園工事に関する高い専門知識を有した「登録基幹技能者」の育成などに取り組み、さまざまな講習会、研修会を定期的に開催し、 最新の知識・技術の修得や、より高度な専門技術の向上に力を入れています。

 また、長きにわたって、美しい空間や景観を保ち、美しい風景にするためには、より多くの方々の理解が必要です。このため、美しい景観をはじめ、 緑や自然の素晴らしさを伝えるイベントの開催なども行っています。

「街路樹剪定士」や「植栽基盤診断士」の育成や認定などにも取り組んでいます
「街路樹剪定士」や「植栽基盤診断士」の育成や認定などにも取り組んでいます
「街路樹剪定士」や「植栽基盤診断士」の育成や認定などにも取り組んでいます
ページトップへ戻る
  
COPYRIGHT(C)2004- JAPAN LANDSCAPE CONTRACTORS ASSOCIATION.ALL RIGHTSRESERVED.